Home >地盤沈下抑制のための取り組み

地盤沈下抑制のための取り組み

取り組みの背景

わが国では、戦前から戦後にかけて工業用等の地下水採取に伴う地盤沈下問題が各地で発生し、千葉県においても、東京湾岸の地域をはじめとして、昭和30年代後半から40年代にかけて地盤沈下問題が顕在化しました。

地盤沈下の原因としては、一般的には、地層の自然圧密、地下水・地下資源の採取、地殻変動等であるとされています。近年では、当社の開発地域も含め、千葉県内の地盤沈下は沈静化しておりますが、当社は、開発地域で地盤沈下が生じている事態を重視し、地下資源を開発するものの責務として、地盤沈下抑制のための取り組みを行っております。

千葉県との地盤沈下防止協定の締結

天然ガス開発に伴う地盤沈下の抑制を目的として、1973年に千葉県と県内の天然ガス開発企業との間で地盤沈下防止協定が締結され、天然ガス井戸の数の削減が行われました。その後、1981年からは、天然ガスかん水(天然ガス開発に伴って採取される地下水)の地上排水量(※)の削減を骨子とする協定に全面改定され、地上排水量の限度量を設定する細目協定が5年毎に改定・締結されています。

一般的に、地下水の採取は地盤沈下の原因の1つであると考えられていることから、地上排水量の削減が有効な地盤沈下抑制策の1つとされています。

当社は、今後も地盤沈下防止協定を遵守しながら、環境に配慮した開発・操業に努めてまいります。

※地上排水量とは、地下から採取した天然ガスかん水の量から、天然ガス等を分離した後のかん水を地下へ戻し入れた量を差し引いた水量です。

同業他社および大学等研究機関との共同研究

地盤沈下の抑制は、天然ガス開発業界全体の共通課題であることから、当社は、県内の同業他社と共同で研究に取り組んでおります。

具体的には、人工衛星を利用した地盤沈下観測や、天然ガス・かん水の開発に伴う地盤沈下予測計算等のテーマを扱っております。さらに、この共同研究の一環として、2006年からは東京大学との共同研究を開始し、より専門的な視点での技術課題に取り組んでいます。大学という第三者的立場の研究機関の協力を得ることにより、研究成果に客観性や妥当性がもたらされることも期待されます。

これらの研究結果については、学会等に発表するとともに、千葉県や開発地域の市町村に随時報告し、地域の皆様のご理解をいただきながら事業を進めてまいります。

かん水の地下還元

還元井

天然ガスを分離した後のかん水の一部について、地下に戻し入れるための還元井を掘さくして、かん水の地下還元を行っております。

右の写真は、当社の還元井の一つです。現在当社では、このような還元井を約120本設置しており、地盤沈下の抑制に努めております。

ページトップへ